今日はカッパのヒビッキーが響を1日ウォッチングします
トラックの群れが道を塞ぐ平日の
九州自動車道を南下する青いバイクが1台
黒い革ジャンと黒のパンツ
そして腹の中も黒いと言う噂の黒ずくめの男は
その青いバイクで菊水インターを降りていった。
菊水から一般道を走るが
すぐに寄り道の虫が騒いだのか
船山古墳公園に入っていく。
公園の道は綺麗に整備されていてどこかに
抜けれると思ったようだが
すぐに行き止まりになる。
古墳公園となっていて青バイクを停めた周りは
綺麗に整備され、
お墓とは思えない清々しい風景だ。
広場の中を見ると
前方後円墳のような盛り上がった場所が
数ヶ所見えたが古墳と知らないと気づかないだろう。
しかしここは古墳なのである
このビロ~ンと首が伸びきったTシャツを来た
埴輪のような物がそれを物語っている。
男はこの広い風景が気に入ったのか
急に走り出して変なポーズを取りはじめた。
どこかで見たことのあるポーズだが
なんのポーズだったか思い出せない。
(橋本環菜じゃネ?)
古墳はこのジドリを撮ったら
気が済んだのかすぐにエンジンをかけて
移動してしまった。
しかし走り出してすぐ
また細い路地へと入りバイクを停めて歩き出す。
なんだここは?
鬱蒼としげる竹林沿いを歩くと
男は立ち止まり何かを指差す。
どうやら穴のようなものを見つけたらしい。
持ち歩くのが当然のような顔をして
ポケットからLEDライトを取り出し
その穴を覗く。
階段があってその先は匍匐前進じゃないと
進めない穴になっている。
ここは何かと言うと
菊水町に残るトンカラリン遺跡
(頭に「踊る」を付けて呼びたくなり名前だ)
古墳が点在する中にあるため
古代遺跡となっているがその多くは
謎のままになっているミステリーゾーンなのだ。
地割れでできた溝の上を葺石で塞いで
暗渠にしている場所が数ヶ所ある。
排水施設の跡と言う説や
宗教的なものだと言う説もあるが
どっちにしても怖くて入れない。
出口は見えているが
湿った岩肌の中を進むと泥んこになること間違いなしだ。
さらにトンカラリンを進むと
景色は完全に「探検」と称するにふさわしい風景となる。
民家がすぐ横にあって
庭で飼ってる犬がずっと吠えてるので
寂しくはないがやっぱりちょっとビビってるようだ。
どうやらここがトンカラリンで一番大きな暗渠らしく
秘境に迷い込んだような場所だった。
入ろうか引き返そうかと悩む素振りを見せた男は
とりあえずまたポケットからLEDライトを取り出し
入口から覗く作戦らしい。
覗くと細くくねった地割れの痕がずっと奥まで続いている。
お腹をひっこめて横向きに入るとギリギリの幅しかない。
無理だな。
予想通り引き返した後は
横を通る林道でバイクのところまで戻っていった。
今日は長崎県の島原半島へ行く予定だと
思うのだが寄り道も一段落して
やっと向かう気になったようだ。
菊池川沿いを走り
河口付近まで土手を走った後は
長洲方面へ
やっぱり長洲港から船に乗る気らしい。
ターミナルへ着くと
ちょうど出航時間だったらしく
待ち時間無しでフェリーの中へ
着艦していった。
ヘルメットを脱いだりと
下でのんびりしてデッキに上がると
もう船は港を出て有明海の上。
潮風はちょっと冷たいが
なんと心地いいことでしょう。
短い船旅だけど
旅情をかきたてるではないか。
普賢岳は春らしく
霞んでしまっているが客室に入るのが
惜しいと思わせる天気だ。
しばらく海を眺めていたけど
どこからともなくカモメが飛んで来て
船上が賑やかになってきた。
どうやら乗客の誰かが
船の売店でかもめパンを買って
投げ始めたらしい。
今までどっこにも姿がなかったけど
こいつらどこに居たんだろう?
野生のハングリー精神に感心しているうちに
島原の多良港が近づいたので
出発の準備を始めるため甲板に向かう。
車両甲鈑に降りて着岸までの時間を使って
ナビでもセットしようと思ったらしく
画面をいじってるがどうやら船が動いてるため
「運転中は操作しちゃダメ」って表示が出て
悔しがってる姿をみながら着岸を待つ。
多良港に降り立った青いバイクと黒い男は
R389を雲仙方面に向けて走り始めた。
百花公園からk58に入り
無駄に遠回りしてクネクネを楽しんでるらしい。
そのまままゆやまロードへ行くのか?と思ったら
直進して芝桜公園へと入って行った。
どうやらこの芝桜公園の
しばざくら祭りへ行きたかったらしい。
あれほど「タダ」が好きなはずなのに
入園料がいる場所へ行くなんて珍しいもんだ。
でもまぁ、綺麗じゃまいか。
普賢岳の大火砕流の被害から
復興のシンボルとして砂防ダムの中に作られた
公園なんだって。
砂防の堰堤からは有明海と島原城が見える。
園内には権現様の双子の大楠もあるよ。
じゃ、あの幹の下でいつものポーズか?
と、思ったのだが
観光客が多すぎてビビったのか
スルーしやがった。
まぁ、メインは楠じゃなくてこっちだけどな。
どうも緑の部分があって満開じゃないと思ったのだけど
緑に見える場所は咲いてないのでなくて
草じゃった。
堰堤側はちょっと不揃いで残念な咲き方だったけど
ピンクの品種のエリアは見事に満開だ。
腹黒い奴も心が浄化されたらしい。
300円分
しっかりと芝桜を満喫したようだ。
芝桜公園を出た後は
まゆやまロードに出るので
ごく自然にまゆやまロードを走る。
島原の街が見下ろせる道の途中で
ハザードを付けて停める。
今日は雲仙へ登る予定がないので
ここで普賢岳を見ておくようだ。
火砕流の上の草もだい伸びたみたいだね。
大規模な砂防工事跡を見ながら先へ
そろそろお昼ご飯の時間も近くなったので
島原の街の中を目指すんじゃないかな。
あ・・・でも
また寄り道の虫が騒いだのか
見たこともない路地へ入ったと思ったら
こんな公園があったよ。
「ひょうたん池公園」
その名前のまんま
ひょうたんの形をした池がある公園でした。
しかし後ろは眉山で景色はいいし
近所だったら間違いなくウォーキングコースだな。
ふたたび青いバイクのエンジンをかけて
滅多に通らないと思われる島原の市街地へ
市街地と言っても小さな街なので
どこが中心かわからないまま
島原城の近くにある武家屋敷まで来てしまった。
まぁ、城のあった場所が中心と思うので
この周辺で食べる場所を探すようだ。
とりあず見つけたお店にお邪魔して
「おまかせ漬け丼」を頂く。
島原となんにも関係ないサーモンだったと言うのが
ひっかかるがサーモン大好きなので大歓迎。
食べた後はちょっとだけ島原観光をしてみようと思ったのか
細い路地をウロウロしはじめたよ。
マイナー好きなので
ちょっとメインから外れてる場所へ。
島原の湧水が流れる路地
湧水の中を鯉が泳ぐ有名な通りがあるけど
黒い男はこんなちょっと外れた場所が大好きなのだ。
点在する石垣は昔の武家屋敷のもので
生活感溢れる風景と昔の名残が
見事に融和した場所だ。
夏は家の前のこの湧水の溝で
キュウリを冷やして食べたら最高だろうな。
島原プチ観光を終えた男は
細い路地から抜け出し
島原半島から出る方向へ走り出す。
いつも使うグリーンロードは使わず
裏道みたいな場所を走って
諫早湾の堤防道路へ
昼下がりの堤防道路は車もすくなく
超快適道路になっています。
鼻歌でも歌って走ってるのか
やけにゆっくりと走る青いバイク
幸いヘルメットのシールドが緑になってしまう
虫も発生してないらしく
快適なまま中央のパーキングへ
貸切ですか?
気分もいいので歩道橋から堤防道路を眺める。
絶景ロードの横はムツゴロウが棲む
有明海の干潟
R207沿いのコンビニで
午後の珈琲タイムを取りながら干潟ウォッチング
片手に珈琲を持ったまま
干潟が見える駐車場を行ったり来たりしていたが
どうもムツゴロウは見つからなかったようだ。
ヘルメットを被って
ふたたび走り出すとフルーツバス停の前を通過。
長崎博覧祭のときに
旧小長井町が設置した数あるフルーツバス停の中の一つで
これは見ての通り「イチゴ」
かぶりたくなるよね?
その小長井町の山腹に
寄りたい場所があるようで
しきりとナビを見ながら走る青い奴と黒い奴。
県道から広域農道へ入った先で
どうやら行きたかった場所の看板を発見したようだ。
オガタマノキ?
オガタマノキが見たかったのね?
看板の案内に沿って細い道を進むと
大きな木を発見!
これがオガタマノキらしい。
モクレン科の木で
「招霊木」とも呼ぶようだ。
神社などによく植えられている木だけど
天然のものでここまで大きくなるのは珍しいのか
国指定の天然記念物となっています。
角度を変えて見たけどデカイね。
神様を招く木と言う意味を持つこの巨木に
金運をお願いしようと近づく黒い奴
樹に包まれてるような気分になれる場所でした。
巨木から何かパワーをもらったのかわからないが
普通に国道を戻るルートじゃなくて
多良岳を越えて行くルートを選択
新緑まぶしい広域農道を反れて
どんどん山を登ると山茶花ピクニックパークがありました。
めっちゃ長い滑り台もあるので
ここは良い穴場かもしんない。
この山茶花ピクニックパークから
1.5車線の長い長い林道が続きます。
車もなく最初は楽しみながら走っていたようだが
どうも途中から飽きたようで走りにキレがなくなって来た。
お腹いっぱいに林道を走りたい奴は
ここを走れって道だったぞ。
林道は無事にR444へ。
道は快適になったが
地図をチラチラ走ってるので
どこのインターから高速に乗ろうか迷っているらしい。
おもむろに顔を上げ左へ曲がる道を指さしたので
嬉野ICに決まったため左へ曲がるようだ。
吉田を抜けて嬉野へ
まだこんなに明るい時間だけど
家の近所に着く頃は影が長くなっていました。
無事に帰り着いて
ガレージの前で青い奴をフキフキして
奴は家に入って行った。
これでヒビッキーのレポートは終わりますが
小長井で見たフルーツバス停を見て
また商魂に火が灯ったのでコラボ企画を・・・
小長井町長さぁ~ん!
どうですか?コレ
※ カッパを探せ!・・・難易度は☆☆☆☆★星一個